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Vol. 2 病院でのしごと編


*はじめに

みなさんは、薬学部(6年制薬剤師養成課程)を卒業した後の進路として、何を思い浮かべるでしょうか。薬局や病院で見かける薬剤師さんでしょうか。でも、実際の薬剤師さんのお仕事って???意外と知られていない様に思います。薬局では?病院では?それ以外に活躍する場ってあるの?意外に知らない事ばかりかもしれません。
そこでここでは、なりたい職業ランキング1)上位に位置する「薬剤師」のお仕事や、薬学部卒業後の薬局や病院以外の進路についても紹介していきます。連載企画「薬剤師のしごと」第2弾として、今回は病院での仕事を中心に紹介します。みなさんの進路選択や職業調べの参考になれば幸いです。

1) https://manabi.benesse.ne.jp/shokugaku/jobranking/naritai/(なりたい職業ランキング | 職業ランキング | マナビジョン|Benesse)

*病院でのしごと

病院の薬剤師の仕事を紹介します。病院の薬剤師の主な仕事もやはり“調剤”です。(当然、ここの調剤は先程の広い意味での調剤になります)。調剤薬局と大きく異なるのは、調剤を行う対象が入院している患者さんという点です。
例えば、入院してきた患者さんのベットサイドで、これまでどんな薬を飲んでいたのかをチェックしたり、手術で使う痛み止めの使い方を説明することも広い意味では調剤です。こう考えると、“調剤“という言葉が非常に多くの薬剤師の仕事を含んでいることがわかってくるのではないでしょうか。

また、病院で働く薬剤師の特徴として、医師、看護師、管理栄養士、放射線技師、理学?作業療法士、言語聴覚士、さらには医療事務等と一緒に、「栄養管理チーム:栄養管理に関わる医療チーム」「緩和ケアチーム:痛みのコントロールに関わる医療チーム」「感染管理チーム:感染症に関わる医療チーム」などの病院内で作られている様々な医療チームに、薬の専門家として参加していることが挙げられます。(飲み薬や注射薬以外にも消毒薬や栄養剤についても薬剤師の取り扱う範囲です。薬のあるとことに薬剤師!!いろいろなチームに薬剤師が貢献できるところがありそうですよね?)
(城西大学薬学部6年制薬剤師養成課程で行っている食と栄養に強い薬剤師を育てる取り組み→/pharmacy/pharm6_dep/eiyou/)

他に、市販されていない薬を患者さんの状態に合わせて調製したり、抗がん剤を患者さんや医療スタッフにより安全に使用できるように調製したり、管理するもの病院薬剤師の仕事です。

最近は医師の診療とは別に「薬剤師外来」という薬剤師のみの外来窓口を作って、医師とは別の視点から患者さんの状態を確認する取り組みを行っている病院もあります。この取組では、薬の専門家であるからこそ気がつく薬の副作用をいち早く見つけたり、より効果的に薬を使うためのアドバイスをすることで、患者さんが安心して薬を使用できるようにサポートしています。(どんな取り組みをしているか、さらに知りたい人は→
http://www.jshp.or.jp/cont/18/0219-2.pdf:一般社団法人 日本病院薬剤師会)


今回は、病院薬剤師の仕事について紹介してきました。これまでは狭い意味での“調剤”をするのが薬剤師のイメージだったと思います。しかし、今(このページを読んだ後)は広い意味での“調剤”をするのが薬剤師の仕事だと理解してもらえたのではないでしょうか?薬剤師の“調剤”の対象は“患者さん”です。薬剤師は毎日変わらず調剤をしています。さて、ここまでの話を読んでみて、あなたは調剤薬局それとも病院どちらの薬剤師になりたいですか?(薬局でのしごとについてはこちら)
薬学部で薬について学ぶと、薬局や病院さらにはその他のさまざまな場所で活躍する機会が待っています。このページが、みなさんの将来へのイメージ作りにお役に立てれば幸い、と思い続けて掲載する予定です。
次回は「その他の場所」の一つ、科学捜査研究所「科捜研」での薬剤師の仕事について紹介していきたいと思います!乞うご期待!


病院薬剤師のしごとについて、さらに詳しく知りたい方はこちらの動画もどうぞ。
(『こんなトコロでも活躍!~城西薬学部の先輩たち~』
/pharmacy/katsuyaku/)