表面プラズモン共鳴分析装置 Biacore 3000
表面プラズモン共鳴の身近な例では、ガラス中に金のナノ粒子を分散させている赤色のステンドガラスがあります。金属中の電子が光と相互作用を起こし、光の 屈折率の変化からガラスに吸着する量を調べることができます。例えば、タンパク質などをくっつけたスライドガラスに、薬物などを流して、タンパク質にくっついた薬物の量を調べたり、くっつく速度などを知ることができたりと、医薬品候補薬などを早く調べることができます。
機器名?型式 | 生体分子間相互作用解析システム 表面プラズモン共鳴分析装置 Biacore 3000 |
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メーカー名 | Biacore |
納入会社名 | 竹田理化工業(株) |
機器管理責任者 | 宇和田 貴之(所属)理?ナノ機能化学講座(内線1724) |
設置場所 | 機器分析センター107室 |
文部科学省助成機器 | ○ |
納入年月日 | 2005年3月25日 |
測定責任者 |
本システムの特色と性能
生体分子あるいは薬物?毒物?食品成分の相互作用を分子レベルで高精度に定性および定量するのが本システムである。本システムは1. タンパク質の質量とその構造解析、2. 物質間結合の強度?速度?濃度?特異性の解析、3. 核酸の定量、4. アミノ酸の定量からなる。
本システムは、以下の機器から構成されており、それぞれの特徴と性能は以下のとおりである。
本システムは、以下の機器から構成されており、それぞれの特徴と性能は以下のとおりである。
1. 本機の特色と性能
Biacoreシステムはタンパク質、核酸、ペプチド、糖鎖、脂質等の生体分子から薬物などの低分子化合物まで、あらゆる分子間の相互作用を測定する装置である.測定原理としてSPR(表面プラズモン共鳴:Surface Plasmon Resonance) technologyを用い、標識を一切使わずにリアルタイムに測定することが可能である。
応用例
- 固定化分子と送液分子間の結合の検討
- 特異的相互作用分子間の結合速度定数?解離速度定数?解離定数の算出
- 固定化分子に対する送液サンプル中の特異的結合分子の濃度定量
- 固定化分子に対する送液サンプル中の特異的結合分子のフィッシングとその回収
センサーグラム
RU(Resonance Unit):結合量
①:送液サンプル添加開始
②:送液サンプル添加終了
③:再生溶液添加
RU(Resonance Unit):結合量
①:送液サンプル添加開始
②:送液サンプル添加終了
③:再生溶液添加
2. 付属装置とその性能
- 相互作用測定を行う一方の分子を固定化したセンサーチップ上に、もう一方の分子を送液し、センサーチップ上で生じる密度変化を経時的にモニターするための装置を内蔵されている。
- 送液するサンプルは、血清や培養上清といったクルード溶液を使用することも可能であり、それら溶液の中から、固定化分子に対して結合する分子をフィッシングすることもできる。結合分子回収のためのモジュールが装備されている。
3. 使用規定および使用上の注意
1. 利用者は、取り扱い説明会を受講して、ライセンス許可を得た者とする。
尚、説明会に参加できなかった者は、グローバルサイエンステクノロジーズジャパン(株)(cytiva)が行うユーザートレーニング(有償)に参加した後、ライセンス許可書を発行する。
2. 使用上の注意
尚、説明会に参加できなかった者は、グローバルサイエンステクノロジーズジャパン(株)(cytiva)が行うユーザートレーニング(有償)に参加した後、ライセンス許可書を発行する。
2. 使用上の注意
- 定期メンテナンス方法を習得していること。
- シャットダウン時の注意点を理解していること。
- サンプル/ランニング緩衝液中の不溶性物質?有機溶媒の許容範囲を理解していること。
- サンプルチューブの種類とサンプルラックについて、理解していること。
- センサーチップがDOCKされている状態(緑色点灯)では、センサーチップを絶対に取り外さないこと。
- Rack baseには、専用のバイヤルおよびラバーキャップ以外は使用しないこと。
- その他、利用前には必ず取扱説明書を読んで使用方法を理解しておくこと。
4. 使用者小委員会の構成
現在のところ設定していない。