フローサイトメーター CytoFLEX
機器名?型式 | フローサイトメーター CytoFLEX |
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メーカー名 | ベックマンコールター(株) |
納入会社名 | 竹田理化工業(株) |
機器管理責任者 | 清水 純(所属)薬?分子栄養学講座 (内線6565) |
設置場所 | 機器分析センター107室 |
文部科学省助成機器 | |
納入年月日 | 2017年8月25日 |
測定責任者 |
1. 本機の特色と性能
フローサイトメーターは、レーザービーム中を通過する細胞、あるいは微粒子から生じる散乱光と、蛍光を測定する細胞分析のための機器である。細胞のサイズ、内部構造、蛍光標識情報などを細胞一つずつ高速に測定し、目的の細胞の特定や、細胞群を構成する種々の細胞の割合を短時間で解析することができる。本機はサンプルの特性解析のため前方散乱光(Forward Scatter, FS=細胞の大きさの目安)、測方散乱光(Side Scatter, SS=細胞内部の複雑さ)、および2レーザー(励起波長488nm, 638nm)、8カラーの蛍光(Fluorescence, FL)を同時に測定することが可能である。
また、付属する解析ソフトウェアを使用することにより、これらの測定結果を相互に関連づけて、複数のヒストグラムデータとして示すことができ、細胞あるいは微粒子に対する相関解析ができる。
また、付属する解析ソフトウェアを使用することにより、これらの測定結果を相互に関連づけて、複数のヒストグラムデータとして示すことができ、細胞あるいは微粒子に対する相関解析ができる。
フローサイトメーターの測定原理は、下記の課程で行われる。
- 流路断面が四方形の中空管(フローセル)の中を、シース液とサンプル溶液を流し、サンプル液中の細胞を1列に1個ずつ流す。
- フローセルの中心を通過する細胞にレーザー光を照射し、そこから生じる散乱光と、蛍光を同時に測定する。
- 生じた散乱光や蛍光により、検出器から発生した光の強さを測定し、その強さに比例した電圧の電気パルスに変換し、定量化する。
- 変換されたパルスの電圧をチャンネル番号に変換し、リストモードデータを作る。
- リストモードを解析し、目的とする細胞に関するヒストグラムデータを作り、統計解析する。
サンプルとして、以下のものが測定できる。なお、最小検出粒子径 は0.3?m(~40μm)である。
- 血球細胞(白血球、赤血球、血小板など)
- 動物細胞(培養細胞、単離組織など)
- 植物細胞
- 微生物(細菌、原虫など)
- 海洋生物(プランクトンなど)
- 精子、酵母など
- ラテックスビーズ など
検出可能な蛍光色素は、次の通りである。
488nm: FITC, Alexa Fluor 488, CFSE, Fluo-3, PE, PI, ECD, PE-Texas Red, PE-CF594, PC5, PC5.5, PerCP, PerCP-Cy5.5
638nm: APC, Alexa Fluor 647, eFluor 660, APC-Alexa Fluor 700, Alexa Fluor 700, APC-Alexa Fluor 750, APC-Cy7, APC-H7, APC-eFluor 780
488nm: FITC, Alexa Fluor 488, CFSE, Fluo-3, PE, PI, ECD, PE-Texas Red, PE-CF594, PC5, PC5.5, PerCP, PerCP-Cy5.5
638nm: APC, Alexa Fluor 647, eFluor 660, APC-Alexa Fluor 700, Alexa Fluor 700, APC-Alexa Fluor 750, APC-Cy7, APC-H7, APC-eFluor 780
2. 付属装置とその用途
- データ解析ソフト CytoExpert
CytoFLEXを制御するとともに、データを処理する専用ソフト。 - 外付けDVDドライブ
実験データの記録,保管用に使用する。
3. 使用規定および使用上の注意
- 機器の使用は、原則として管理者または管理者により許可された者が、機器周辺に配置の「トレーニングマニュアル」にしたがって行うこと。なお、「トレーニングマニュアル」の冊子は、一時的な持ち出しは認めるが、原則、機器周辺に戻すこと。
- 使用する場合は、管理機器Web予約システムより予約し装置を利用する。また、使用後は、使用記録簿に記入を行う。
- 運転開始時に、スタートアップと精度管理を必ず行うこと。
- 運転終了時にはサンプルラインを洗浄後、シャットダウンを行うこと。
- データはPC内に残さず、DVD, CDなどのディスクに保存し、使用者の責任で管理すること。やむをえない場合は、デスクトップに連絡先がわかるファイルを作製し、一時保存すること。
- データ解析ソフト CytoExpertは、個人のPCにインストール可能である。CytoFLEXの制御用PCのデスクトップからDVD, CDのメディアに移し、使用すること。
- シース液,標準粒子,洗浄液(2種類)などの消耗品の不足が生じないように、十分注意すること。不足が生じる可能性があるときは、実験センターに連絡すること。
通常分析に必要な消耗品は下記のとおり。
(a)シース液: CytoFLEX Sheath Fluid, 10 L(P/N B51503)
(b)洗浄液: ①Flow Clean Cleaning Agent, 500 mL(P/N A64669) ②Contrad 70 Cleaning Solution(P/N 81911)
(c)標準粒子: CytoFLEX Daily QC Fluorosheres, 2 mL(P/N B53230,冷蔵保存)※
※測定に用いるときには、蒸留水もしくはCytoFLEX Sheath Fluid 1 mLに3滴を混和して使用する。
4. 使用者小委員会の構成
現在のところ設定していない。